ビオ・あつみとミネラル
上手な食材の選び方、食べ方。
ビオ・あつみ エピスリー豊橋
岩田さんに聞く!
---今回はミネラルについてです。聞いたことはありますが、ミネラルについて教えてください。
ミネラルは鉱石から溶け出した成分で、山や海などの自然界に存在しています。そんなミネラルは、人の体に約5%含まれています。5%と聞くと少ないと思われるかもしれませんが体の成長に関わる重要な栄養素のひとつです。さらに筋肉の動きは、細胞に備わったポンプにミネラルが出入りすることで起こります。つまり、ミネラルがなければ体は動きません。わかりやすく説明します。体を家だとします。たんぱく質が家を建てるための材料、酵素はそれを組み立てる大工さん、そしてミネラルはその大工さんの道具です。どんなにいい材料が揃い、すごく腕利きの大工さんがいても、大工道具がなければ家は建ちませんよね。それほどミネラルは大切な栄養素なんです。
---全く知りませんでした。もう少し教えてください。
皆さんは食べ物から栄養を摂取しますが、その栄養を皆さんの体に作り変えるのに重要なものが、ミネラルやビタミンです。活性酸素は多すぎると体を傷つけますが、活性酸素を除去する働きもミネラルが関わっています。他にもミネラルは神経伝達物質の材料にもなります。そしてミネラルは体内では作られず、外から摂取するしかありません。しかし今は、ミネラルが減少傾向にあります。例えば塩。塩はミネラルの宝庫なのですが、減塩の方が健康的とされ、摂取量が減っています。さらには土壌が痩せてきていることや、栽培方法の近代化によって野菜に含まれるミネラルの量が減ってきています。加工食品が増えてきたことも原因のひとつ。実は化学調味料にはミネラルがほとんど含まれていないんです。
---何か見分け方などはありますか?
例えばレンコン。生のレンコンを買ってきて料理すれば茶色くなりますが、すでにパックに入った水煮のものは白くなっています。これは生産工程で煮たあとに煮汁を捨てて漂白するので、栄養素が抜けた上、白くなるのです。さらには、最近流行の「もっちり、ふわふわ、とろーり」といった食感のもの。多くはその食感を出すためにリン酸塩を使っています。リン酸塩の問題点は、せっかく摂取したミネラルも一緒に排出してしまうことです。また市販飲料の水には天然水か純粋かのどちらかが使われています。純水の場合、雑味や沈殿物ができないように不純物を取り除くと同時に、ミネラルまで取り除いています。パッケージやホームページなどに、「純水をつかっている」と書いてあることもありますので、見分ける参考にしてください。
---どうすれば効果的にミネラルを摂取できるでしょうか?
さまざまな加工食品を食べないというのは非現実的ですよね。そこでミネラル豊富な食材を上手く利用します。買ってきたお弁当にきざみ海苔やすりゴマ、昆布だしを振りかけたり、外食時には海産物の入ったメニューを頼んだりすればミネラルはより摂取できます。かまぼこやちくわなどの練り物を購入される際は「無リン・全糖」と書かれている商品を選ぶといいでしょう。かつお節は煮たり干したりさまざまな工程を経て商品となるので、それほど多くのミネラルは含まれていません。煮る、焼く、干すなどといった、できるだけシンプルな工程でできた食品を選んでいただくことが、ミネラルが必要なジュニアアスリートの皆さんには大切かもしれません。