新居中学校女子バレーボール部が
8年ぶりに全国大会へ
平成28年度中学校総合体育大会
レシーブ力を武器に、粘り強く“速い”バレーで全国への扉を開いた新居中学校女子バレーボール部。
部員は14名と決して多くないが、6人の3年生を中心とした“チームワークの良さ”がチームの魅力となる。
平日は放課後に1時間から3時間、休日は練習試合を行い実戦経験を積み重ねた。練習試合で出た課題を次の一週間かけて克服し、次の練習試合へ。反省と復習を繰り返しながら、自分たちのバレーに磨きをかけてきた。
迎えた最後の夏。
浜松地区大会で準優勝を果たすと、県大会でも順当に勝ち上がり決勝へ進出。相手はここまで7度敗れてきた“宿敵”西遠女子学園中学校。大接戦となった第1セットを27対25で奪取するが、第2セットを奪われ、試合は最終セットへ。攻撃のギアを上げてきた西遠女子中の攻撃を粘り強い守備で応戦。25対22で西遠女子中を振り切り、7年ぶりとなる県大会優勝を果たした。
東海大会までの期間は、同じく東海大会に出場する西遠女子中と繰り返し練習試合を実施。
反対側のブロックとなるため、次に対戦するとしたら決勝戦か“全国行き”が懸かる3位決定戦。「必ず決勝戦で戦おう」と、最大のライバルとお互いを高め合い、東海大会を迎えた。
「いつも通り」を心掛けて臨んだ東海大会。
初戦を勝利で飾り、順調な滑り出しを見せる。続く2回戦では、三重県の“強豪”殿町中学校と対戦。25対19、31対33、30対28という大激戦を制し、準決勝進出を果たした。準決勝の相手は岐阜県の大垣東中学校。第1セットを18対25で落とすも、その後を25対22、25対18で連取し逆転勝利。
決勝戦の相手は、“約束通り”勝ち上がってきた西遠女子中。
地区大会、県大会の決勝戦と同じカードが、東海大会でも実現した。試合は新居中が惜しくも敗れたものの、8年ぶりとなる全国大会出場(上位3校)を果たした。
夏季大会では、“いつも通り”を心掛けて戦ってきた。
負ければそこで“終わり”。どのチームも今まで以上に必死に戦う。ラクな試合など一つもない。それでも、そのプレッシャーの中で、“いつも通り”の自分たちのバレーをする。努力して積み重ねた確かな自信があるからこその“いつも通り”なのだ。
監督の森田先生はこう話す。
「上手くなるため、勝てるようになるためには練習するしかない。新居中女子バレー部の生徒たちは特別強い向上心があり、一生懸命練習に取り組んでくれました。そして保護者の方々は、子供たちを懸命にサポートしてくださいました。その結果が全国大会という舞台に導いてくれたと思います」
向かうべき目標があり、競い合えるライバルがいて、励まし合える仲間がいる。
彼女たちの成功体験は、今後の人生において大きな価値を持つ。
しかしながら、スポーツは選手だけのものではない。
指導される先生、環境を提供してくれる学校、そしてそれらをサポートする保護者。
これら全てが一体となることで大きな成果を得ることができるのだ。
地域と一体となって掴んだ全国への切符。
新居中学校女子バレーボール部の選手はもちろん、全ての関係者の皆さんに大きな喝采を送りたい。