西遠女子学園中が
大会5連覇達成。
平成29年度西部中学校
新人バレーボール選手権大会
平成29年11月3日と4日の2日間にわたって「平成29年度西部中学校新人バレーボール選手権大会」が開催された。
女子の部には、西部地区の75チームが参加。上位8チームに与えられる県大会出場の座を懸けて、熱い戦いが繰り広げられた。
ベスト4に勝ち上がってきたのは、この夏、全国ベスト8に輝いた“王者”西遠女子学園中学校と、2回戦で掛川北中学校との激戦を制して波に乗った鷲津中学校、危なげなくオールストレート勝ちの三ヶ日中学校、そして岳洋中学校の4チーム。
準決勝の第1試合は西遠女子中と鷲津中の対戦。
試合は序盤から拮抗した展開。西遠女子中はサイドを有効に使いながら攻撃を組み立てるが、鷲津中は安定した守備でこれを受け止め、一進一退の攻防となる。“西遠らしい”オープン攻撃で得点を奪うと、鷲津中は粘り強い守備からの早い攻撃で得点を奪い返す。シーソーゲームのまま試合は終盤へ。
23対23から先にセットポイントを握ったのは鷲津中。
粘り強い守備からのチャンスを逃さず得点に繋げ、24対23のセットポイント。しかしここから西遠女子中がサーブで相手を崩し連続ポイント。26対24で西遠女子中が苦しみながら第1セットを奪った。
第2セットに入ると、西遠女子中の攻守の歯車が噛み合いだし、鷲津中に付け入る隙を与えず、25対15で連取。西遠女子中が決勝進出を決めた。
準決勝第2試合は、三ヶ日中と岳洋中が対戦。
高さで劣る三ヶ日中は、サーブを軸に攻撃を仕掛けるとこれが機能。サービスポイントを重ね、大きくリードを奪う。岳洋中の攻撃に対しても守備陣が奮闘し、第1セットを25対16で奪う。第2セットに入ると、三ヶ日中にミスが出始めるが、ここでは攻撃陣が奮闘。多彩な攻撃で得点を重ね、第2セット(25対20)も奪取し、三ヶ日中が3年ぶりに決勝へと駒を進めた。
決勝戦は、西遠女子中と三ヶ日中という好カード。
試合は、お互い得点を取り合う形でスタート。
序盤は一進一退の攻防が続くが、中盤に入ると安定感の差が出始める。イージーミスが目に付きだした三ヶ日中に対し、西遠女子中は手堅い守備からのサイド攻撃で得点を積み重ねる。点差は一気に開きだし、第1セットは25対14で西遠女子中が奪った。
第2セットも同じ様な展開。三ヶ日中は要所要所で好プレーを見せるものの、攻撃が単発で終わり、連続得点に結びつかない。結局、冷静に試合を進めた西遠女子中が第2セット(25対19)も奪い、ストレート勝ちで優勝。西部新人5連覇を達成した。
敗れはしたものの、三ヶ日中の得点を奪った時の喜び方は会場を魅了した。飛び跳ね、抱き合い、喜びを爆発させるその姿は、「得点を挙げるこは幸せなこと」と改めて気付かせてくれた。
一方で、ベスト4に入った鷲津中は不気味なほど、坦々とプレーをしていた。気持ちが入っていないわけではない。次の一球のための集中だったのだと思う。
「チーム作りに正解はない」と気付いた一日でもあった。
なお、浜松地区から県大会へ進出するのは、西遠女子中と三ヶ日中、鷲津中のほか、ベスト8の新居中学校の4チーム。
県大会でベスト4に入ったチームは東海大会へと進む。
昨年は西遠女子中が県を制し、東海大会の決勝まで進出。
「今年の浜松地区は例年ほどではない」と言われる中、県大会へ出場する4チームがどんな戦いを見せてくれるのか。活躍を期待したい。