浜松開誠館中学校が
悲願の初優勝。
第34回 全日本少年野球大会
浜松ブロック大会
平成29年3月11日と18日、19日の三日間にわたって、湖西球場をメイン会場に『第34回全日本少年軟式野球大会』の浜松ブロック大会が開催された。
2月から各支部にて予選が行われ、代表8校に、予選免除の曳馬中学校をくわえた9校が出場。上位2校のみに与えられる県大会への出場権を懸けて、熱い戦いが繰り広げられた。
ベスト4まで勝ち上がったのは、浜松支部1位の浜松開誠館中学校と、同2位の佐鳴台中学校、同3位の開成中学校、そして、西部新人を制し、春季大会での3年連続となる全国大会出場を果たした曳馬中学校の4校。全てが浜松支部のチームとなった。
準決勝第一試合は、開誠館中と開成中が対戦。
好投手同士の対戦となったこの試合。投手戦で試合が始まる。
試合が動いたのは3回表。開誠館中がワンアウト3塁とチャンスを作ると、手堅くスクイズを決め、1点を先制する。
この失点で気落ちしたのか、開成中にエラーが続き、この回さらに2点。
開誠館中が3対0と試合の主導権を握った。
その後は再び両エースの投げ合い。
この後は両チームとも得点を奪えないままゲームセット。
3対0で開誠館中が開成中を下し、創部以来初となる決勝進出を決めた。
続く準決勝第二試合は、曳馬中が佐鳴台中と対戦。
1回表、曳馬中の先頭打者がスリーベースヒットで出塁すると、犠牲フライで早々と1点を先制。
曳馬中のワンサイドゲームになるかと思われたが、佐鳴台中は投手の好投と粘り強い守備で、この後の得点を許さない。
1対0のまま5回へ。エースを欠く佐鳴台中は、予定通りこの回から投手を交代。
しかしこの采配が裏目に出る。
変わった投手の制球が定まらず、ワンアウト満塁のピンチを迎えると、ヒットや押し出しなどで失点を重ねる。結局この回、曳馬中が5点を挙げ、6対0と大きくリードを奪った。
まずは得点を奪いたい佐鳴台中はその裏、気迫溢れるプレーで3点を返し、意地を見せる。
試合は、6回に追加点を挙げた曳馬中が、7対3で佐鳴台中を下し、昨年に続いて県大会出場を決めた。
決勝戦は、初優勝を狙う開誠館中と、2年連続で決勝進出の曳馬中の対戦。
試合はいきなり動き出す。制球に苦しむ開誠館中に対し、曳馬中はノーヒットで1点を先制。
その後も長短打を織り交ぜた攻撃で得点を重ね、この回一挙4点を挙げる。
初優勝に燃える開誠館中はその裏、ワンアウト満塁と大きなチャンスを迎えるが、スクイズを相手バッテリーに読まれ失敗。3塁ランナーが刺される間に他のランナーが進塁し2、3塁となったものの、すでにツーアウト。チャンスは費えたかに思われた。が、ここでタームリーヒットが飛び出し、開誠館中が2点を返し、4対2。
試合の流れを引き寄せたい開誠館中は3回裏、ワンアウト1、3塁からダブルスチールを敢行。
見事に決まり、4対3と1点差に迫る。
こうなると勢いは開誠館中。6回裏に、ヒットと四球でワンアウト満塁のチャンスを作り出すと、曳馬中投手が痛恨の“2者連続”押し出し。
5対4と開誠館中が試合をひっくり返した。
追いつきたい曳馬中は、最終回にチャンスを迎えるも得点には至らず、開誠館中が5対4で曳馬中を下し、大会初優勝を飾った。
開誠館中は、昨年3年生がひとりしかいなかった。
そのため、ほとんどの選手が昨年からの主力。
「先輩のために」と積み上げた努力が、ここに花開いた。