ジュニアアスリートのための
特別メンタルトレーニング
レッスン3 言葉を考える
日常、皆さんはどのような言葉を使っているでしょうか?
そして、その言葉を発した時の行動はどうなっているでしょうか?
大げさかもしれませんが、言葉と行動は連動しています。
脳は常に“何かをする”ことに意識を向けているので、試合の大事な場面で「絶対ミスをするなよ」なんて声を掛けられると、脳は“ミス”という言葉に反応し、「ミスをする」と変換してしまい、ミスをしやすくなってしまいます。
そこで今回は、普段口にする言葉や、仲間に掛ける言葉などについて少し考えてみましょう。
書けましたか?
それでは、それぞれの解説です。
先日、なでしこリーグ『INAC神戸レオネッサ』のトレーナーさんとお話する機会がありました。
日本代表に数多くの選手を送り込んでいる女子サッカーの名門チームです。
そこでの一節ですが、新人選手は練習が終わると「疲れた」と言いながらマッサージルームに入ってきて愚痴をこぼすそうです。
新人選手の愚痴を聞いていたトレーナーさんが、あるベテラン選手に、労いの意味を込めて「今日の練習は大変だったみたいですね」と声を掛けると、少し不機嫌そうな顔をしながら「別に普通です」と答えたそうです。
あとからそのベテラン選手に話しを聞いてみると、「『疲れた』などのマイナスの言葉を発することで、自分の成長が止まってしまう。だから絶対にそういう言葉は口にしない」のだと教えてくれたそうです。
トッププレーヤーになればなるほど、言葉の重みや影響力は大きくなります。
使う言葉ひとつで、さまざまなことに影響があることを知っているからこそ、言葉に気を付け、常に自分が成長できるようにしているのですね。