PK戦を制し
南部中学校が西部王者に
平成27年度春季西部地区中学生サッカー大会
平成27年5月2日と4日、9日の三日間にわたって『平成27年度春季西部地区中学生サッカー大会』が開催された。
メイン会場となったのは浜北平口サッカー場。中体連夏季大会の前哨戦となる同大会。各会場で、体を張った好ゲームが展開された。
準決勝まで勝ち上がったのは、第1シードの浜松南部中学校と第4シードの入野中学校、第3シードの天竜中学校、そして今大会の“台風の目”とも言える躍進を見せた第10シードの開成中学校。全てが浜松地区のチームとなった。
準決勝の第一試合は、浜松南部中学校と入野中学校の対戦。
南部中は、大柄のフォワードにボールを預けてからサイドに展開するサッカーで試合の主導権を握る。一方の入野中は体を張った守備から左サイドを中心に、素早い攻撃を仕掛け応戦。時間帯ごとに攻守が入れ替わる展開となったが、試合は両者無得点のままPK戦へ。3本連続で決めた南部中に対し、入野中は全て外し、決勝進出は浜松南部中となった。
準決勝の第二試合は、ここまで無失点の天竜中学校と、ふたつのPK戦を勝ち抜いてきた開成中学校が対戦した。
開始直後、試合はいきなり動き出す。前半1分、天竜中がスルーパスから抜け出すと、ペナルティーエリアやや外からミドルシュート。綺麗な弧を描いたボールが、逆サイドのネットを揺らし“ゴール”。
今大会“無失点”と堅守を誇る天竜中が先制。開成中は一気に苦しくなった。サイドを起点になんとか天竜中を崩そうとするが、焦りからか、思うようにパスが繋がらない。逆に天竜中は、安定した守備と長短のパスを織り交ぜたパスワークで試合を支配。危なげなくハーフタイムを迎えた。
後半に入っても、天竜中が持ち前のパスワークで中盤を支配。
しかし後半10分、天竜中の足が“ピタッ”と止まる。ここから開成中が猛攻を開始。前線に選手を増やすと、徐々に天竜中を押し込み始める。後半19分、右からのコーナーキックを頭で合わせ“ゴール”。
開成中が同点に追いついた。
天竜中は今大会“初”失点。その後も開成中が攻め続けるが、天竜中が体を張った守備でなんとか食い止め、試合は延長戦へ。両チームともこの試合がこの日2試合目。体力は限界に近づいている。
延長戦は、お互い一進一退の攻防が続く。迎えた延長戦後半3分、開成中がコーナーキックを獲得。
ゴール前へ正確なボールが蹴りこまれると、再びヘディングで合わせ“ゴール”。試合はこのまま2対1で開成中が勝利し、決勝進出。
開成中の正確なキックが勝利を呼び込んだ。
決勝戦は“第1シード”の浜松南部中と、“台風の目”開成中の対戦。
ポストプレーからのサイドアタックを中心に攻め込む南部中に対し、開成中は正確なセットプレーで応戦。
前半10分、開成中が先制。
またもやコーナーキックからのヘディングシュートで“ゴール”。ここまでくると、開成中のセットプレーは“脅威”だ。
後半に入ると南部中が、大型フォワードのポストプレーを起点に押し込み始める。すると後半4分、南部中が左サイドからのクロスから抜け出し、ゴール前でキーパーと1対1のチャンス。これを逃さずに“ゴール”。
試合は今大会10回目のPK戦へ。
開成中5人目のキックがバーを叩き、浜松南部中学校の優勝が決まった。
県大会へ進むのは上位10チームと、特別シードの浜松開誠館中と丸塚中。浜松勢の奮闘に期待したい。