バッティング編[第3回]

腕を引き、足の親指を踏み込むことが“捻り”を増幅させる
テイクバックというと、後方への腕の引きをイメージする人が多いと思いますが、実際には投手側の足のステップまでを含めた動作をテイクバックと呼びます。
この動作中、特に気をつけたいのは「軸の固定」です。
捕手側の足の股関節においた重心の縦軸をしっかりとキープしたまま、投手側の足のステップや腕の引きを行うようにします。また、このとき軸足の膝が外側に開かないようにすることも忘れないでください。
次に腕の動きですが、バットを引くときにはキャッチャーのほうへ真っ直ぐ引くのではなく、自分の頭の後ろ、身体に沿わせた内側の位置へ引くようにします。こうすることで腕の引きの動作がより大きな捻りを生み出す「助走」となります。
投手側の足は踏み出す前、タイミングを計るために捕手側に引いたり、持ち上げたりしますが、このときは力を抜いた軽い動きになるようにします。余計な動きが入ると、捕手側の足の股関節にある重心の軸が前方に移ってしまう原因となるので注意しましょう。
投手側の足を投手側の方に踏み出すときは、親指の付け根あたりに力を集中させるようにして力強く踏み込みます。このとき、つま先が極端に開いてしまうと、せっかく内側に溜め込んでいる力が外に逃げてしまいます。ミートポイントがズレる原因にもなるので気をつけてください。
また、踏み出しのストライドが広すぎると「捻り」がばらけてしまいます。相当な背筋力がある人は別ですが、通常はあまり広くステップをとりすぎないようにしましょう。気合いは入れても動作は冷静に、いつも変わらないテイクバックとなるように心掛けましょう。

中村好志さん(なかむらこうじ)
メジャーリーグ「サンディエゴ・パドレス」のコンディションニングコーチを務めた後帰国し、「ケイスポーツ・アイコンス」を設立。社会人野球チームを運営する傍ら、小中学生への野球指導もしている。
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