強さと共に継がれる立ち振る舞い
西遠女子学園中学校 バレーボール部
昨年の『中体連東海大会』にて3位に入り、約30年ぶりに『全国大会』への切符を手にした西遠女子学園中学校。
今年は、その時のレギュラーがほとんど残るうえ、有望な下級生が続々と成長したことで“強さが増した”感がある。実際に、レギュラー数名をインフルエンザで欠いた『新人戦県大会』の準決勝以外、ここまで負けなし。春に行われた『新人戦東海大会』でも優勝を果たした。年度が変わってもその強さは衰えることがなく、『選手権大会』でも県大会優勝を飾った。
迎えた3年生“最後”の『中体連夏季大会』。圧倒的な強さで地区予選を勝ち上がると、県大会でも他を全く寄せつけず、“オールストレート勝ち”で優勝。2季連続での全国大会出場に向けて東海大会に挑んだ。
彼女たちの強さの秘密は、元々の能力の高さもさることながら、圧倒的な“練習量”にある。無駄がなく、工夫が施された練習を、高い目標の元に取り組むことで、他の追随を許さない強さを手に入れたのだ。彼女たちは知っている。「厳しさの先にこそ栄光がある」ということを。
東海大会では残念ながら敗退し、2年連続の全国大会出場は叶わなかった。
キャプテンの曽根綾美さんは、中学でのバレー生活を振り返ってこう言った。
「とにかく目標を達成するために、必死で練習についていった。練習はとても厳しかったけど、その練習のお陰で、チームが強くなっていくことを実感することができた。バレー部でやってきたことは、この先の社会で、必ず役に立つと思うし、役に立てないといけない」
体育館で出会う彼女たちの態度、立ち振る舞いはすべての中学生の見本だった。強さだけではない、その姿勢こそが、彼女たちの最大の魅力だった。“強さ”はもちろんのこと、彼女たちが見せた“振る舞い”は、伝統となって、後輩へと受け継がれていくのだろうし、この先の人生において必ずや自身を助けてくれることだろう。