チームの潤滑油。

編集長のひとりごと

新チームとなり挑んだ新人戦がほとんどの競技で終わり、オフシーズンを迎える。いまだに猛威を振るうコロナ禍の中、多くの競技で大会が行われたことは嬉しいし、開催してくれた団体各所にはお礼を述べたい。入場制限がある競技も多く、当然のことながら普段には戻っていないが、夏の状況を考えれば、やってくれたことは実にありがたい。新人戦が終わったばかりだが、チームとしては折り返しの時期。新チームとなり半分が終わったことになる。あと半分“も”あるのか、はたまた、あと半分“しか”ないのか。チーム事情などにより受け止め方はさまざまだとは思うが、あと半分“も”あると考え、子供たちには一日一日を積み重ねてほしいと思う。ライバルは他人ではない。昨日の自分だ。

そしてもうひとつ、半分を迎えたのが父母会だ。最初の目標であった新人戦が終わり、結果が出たチーム、そうでなかったチームがあると思うが、半年経った父母会はどうだろうか。夢や希望を抱いて新しい代の父母会になったものの、現実を突きつけられ、足元がグラグラし始めるのもこの時期。子供たちが夏に向けて、厳しくツライ冬を迎えるにあたって、もう一度、父母会の土台もしっかりとしておきたい。

そもそも部活動における父母会の役割とはなんだろうか。送迎当番やお茶当番(最近はない所も多いが)、合宿費や遠征費などのお金の管理、さまざまなイベント事の企画や運営などもあるかもしれない。チームや競技によって違いがあると思うので、一概に「これが父母会の仕事だ」とは言えないかもしれないが、はっきりしているのは、「父母会はチームの潤滑油」であるべきだということ。部活動が円滑に行われるためのサポート役と言ってもいいだろう。

例えば、チームが遠征に行く際、貸切バスを手配してチームで移動するにしてもお金は必要になる。チームが自前のバスを持っており、監督などの指導者が運転してくれるとしても、万が一の際の保険などは必要になるし、そもそも監督にいつも運転してもらうというのはどうなのだろうか。さらにはチームにバスがない場合、誰が子供たちを会場まで運ぶのだろう。もちろん親ということになる。移動ひとつとっても父母会には大きな役割があり、そのサポートがなければチームは円滑に回らない。

実務以外にも父母会には役割がある。指導者や選手である子供のサポートだ。思うような結果が出なかった場合、非難の矛先が監督に向くことが多い。その批判から監督を守るのも父母会の役割であるし、子供がくじけそうになった時、そっと手を差し伸べるのも父母会の役割だ。決して監督批判をしたり、他の子供(選手)の悪口を言うのが父母会の役割ではない。

もちろん、ほとんどのチームの父母会はしっかりと役割を理解しているだろう。一方で、皆さんのチームの父母会はどうだろうか。不協和音が出たりしていないだろうか。もし出ているのであれば、父母会長を中心に父母会の役割、約束事を再度確認してもらいたい。そして監督さん、今一度、指導方針やチームの在り方を父母会に伝えてほしい。父母会は敵ではない。本来は、監督、あなたの味方だ。不協和音があるのであればそれは誤解もしくは監督の説明不足とも言える。子供たちのために、大人が手を取り合って欲しい。子供たちは父母会という土台の上でプレーしている。まだ半年“も”時間はある。

Youtube つなぐ イズモカード

関連記事