令和6年11月10日に和歌山県の湯浅トライアルパークで行われた『MFJトライアルグランドチャンピオン大会』。国内A級と地方選手権でポイントを獲得した国内B級ライダーを対象としたトライアルの全国大会だ。この大会で初出場初優勝を飾ったのが木村倭くん(浅羽中3年)。オートバイトライアルを始めて1年弱で初の日本一に輝いた。

トライアルで世界一を目指す。

木村倭/浅羽中学校3年

令和6年11月10日に和歌山県の湯浅トライアルパークで行われた『MFJトライアルグランドチャンピオン大会』。国内A級と地方選手権でポイントを獲得した国内B級ライダーを対象としたトライアルの全国大会だ。この大会で初出場初優勝を飾ったのが木村倭くん(浅羽中3年)。オートバイトライアルを始めて1年弱で初の日本一に輝いた。

祖父、父ともにトライアルライダーという家で育ち、自然とオートバイに興味をもった。「色々な競技を体験してみましたが、一番しっくりきたのがトライアルでした」と当時を振り返った。「最初からオートバイのトライアルをやりたかったですが、体が小さい内はマシンに振り回されてしまうと父に言われ、ケガのリスクもありますし、バランス感覚と体幹を鍛えようと自転車トライアルから始めました」と続けた。自転車トライアルを始めると、その非凡な才能が開花。数々の大会で好成績を挙げると、小学6年生の時には全日本選手権とJシリーズで優勝し、二冠を達成。年間無敗で日本一となった。中学生になって徐々に体ができてきたこともあり、昨年1月からオートバイに転向。「オートバイと自転車では動力が違うので、そこが一番難しかったです」と話したが、抜群のセンスと、自転車で鍛えられた体幹の強さとバランス感覚の良さもあり、メキメキと上達。4月に国内B級ライセンスを取得し、大会に出場し始めると、11月には全国大会となるグランドチャンピオン大会に初出場。大人たちの中でも臆することなく力を発揮して優勝を果たし、オートバイに転向して1年弱で日本一の座を掴んだ。

この優勝で、国内B級から国際B級に昇格。世界を舞台に戦う資格を得たことで、高校には進学せず、ライダーとして世界一を目指すことを決断。「まずは全日本選手権に出て優勝すること。そして、そこから世界で戦える選手となり、いずれは世界チャンピオンになりたいです」と目標を語ってくれた。

弱冠15歳が人生を懸けた夢に向かって新たな一歩を歩み始めた。自分で決断した道だからこそ、覚悟を持って進むことができ、そんな道だからこそ、その道程も尊く輝くものになっていく。困難や挫折も全てを乗り越えて、世界一まで走り続ける。



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