1ヶ月近くに渡って開催された夏季大会の前哨戦『レワード杯浜松地区中学校野球大会』。毎年波乱が起こる大会だが、今年は、曳馬中学校と中部中学校が上位シード校を倒し、ベスト4以上に進出する番狂わせを演じた。

第16回 レワード杯浜松地区中学校野球大会

令和4年4月30日に開幕した、『レワード杯浜松地区中学校野球大会』。中体連浜松地区大会のシードを決める大会として定着し、今年で16回目を迎える。5月21日(土)、浜松球場にて準決勝二試合と決勝戦が行われた。

準決勝に進出したのは、『全日本春季軟式野球大会』で、優勝した育英館中学校(鹿児島)に惜敗(3対5)したものの、全国ベスト16の浜松開誠館中学校と、安定した投手力と守備力で、三試合でわずか2失点の中部中学校、攻守に安定感のある曳馬中学校、そして『全日本少年軟式野球大会』静岡県大会で、東海大翔洋中学校を追い詰め、惜しくも準優勝となった高台・佐鳴台中学校合同の4チーム。

準決勝第一試合は、開誠館と中部が対戦。両投手が好投する熱戦となったが、特別延長の末に開誠館が中部を6対3で振り切り、決勝進出を決めた。準決勝第二試合は、曳馬と高台・佐鳴台の対戦。試合は両投手が好投し投手戦へ。中盤に1点を先制した曳馬がそのまま逃げ切り、1対0で高台・佐鳴台を下し、決勝へと駒を進めた。

決勝戦は開誠館と曳馬の対戦。試合は、開誠館の攻撃で「プレーボール」。三者凡退に倒れた開誠館に対し、曳馬は先頭打者が死球で出塁。続く打者が三塁打を放ちいきなり曳馬が1点を先制。さらに追加点を狙いバッティングスクイズを試みるが、失敗に終わり追加点ならず。2回表の開誠館の攻撃も三者凡退。その裏の曳馬はワンアウトからヒットでランナーを出すも、盗塁を刺されれるなど、開誠館の攻守の前に無得点。2回が終わって、1対0で曳馬がリード。3回表の開誠館は、先頭打者が鋭いライナーを放つもレフト正面。次の打者の打球は快音を残してセンター前へ。これをセンターが突っ込みダイビングキャッチ。フルスイングを貫く開誠館に対し、曳馬は固い守備力で応戦するという展開。4回表にも開誠館の大飛球が曳馬外野陣を襲うが、今度はライトがファインプレー。開誠館にチャンスを作らせない。4回裏の曳馬は、四球を足掛かりに満塁のチャンスを作ると、タイムリーヒットで1点を追加する。4回が終わって2対0と曳馬がリード。何とか追いつきたい開誠館だが、5回表の攻撃はあえなく三者凡退。その裏の曳馬は二つのヒットでチャンスを作るも無得点。6回表の開誠館は先頭打者がこの試合初ヒットで出塁すると、四球と送りバントなどでツーアウト2塁、3塁のチャンス。ここで開誠館がセンター前へ運び、二者が生還。バックホームの間に打者が三塁へと進むと、初球を叩いた打球がセンター前へと抜け、三塁ランナーがホームイン。開誠館が3対2と試合をひっくり返すことに成功。今度は追う立場となった曳馬だが、開誠館投手陣の前に打線が沈黙。三者凡退となり、試合は最終回へ。無得点に終わった開誠館に対し、何とか出塁したい曳馬だったが、内野フライと内野ゴロでツーアウト。最後の打者の打球は外野へと高く舞い上がったが、ライトのグローブに収まり「ゲームセット」。3対2で曳馬を下した開誠館が優勝を果たした。

中体連の浜松地区大会は、開誠館が第一シード、第二シードには高台・佐鳴台、第三シードには開成、そして第四シードに曳馬が入った。

笹田学園

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