ジュニアアスリートのための
特別メンタルトレーニング
レッスン10
ビジョンを継続するには
前回は、ビジョンについて考えてもらいました。
そこでビジョン通りに進む選手と、そうでない選手がいて、その大きな違いは、さまざまな障害に出くわした時、ビジョンを持ち続けられるかどうかということだとお話しました。
今回は、ビジョンを持ち、それを継続していくためにはどうしたらいいのかを考えていきたいと思います。
まず、下記の質問について考えてみてください。
書けましたか?
では、解説です。
先日、ボトムアップ理論の提唱者、畑喜美夫さんのお話を聴く機会がありました。
ボトムアップ理論とは、『選手が主導してチーム運営を行う指導法』のことです。
練習メニューや試合に出場する選手、ゲームプラン、選手交代など、全てを選手たち自身が決めていきます。主役はあくまでも選手であり、指導者は必要に応じて、問題提起や対話を通して選手の可能性を引き出す『ファシリテーター』としての役割を担います。
畑さんは、公立高校の体育教師としてサッカー部の監督を務め、このボトムアップ理論で全国優勝に導いた経験のある方です。お話の中で気になった場面は、「今日の目標を言いたい人」という問いかけに全員が手を挙げた場面を映した映像。雰囲気を作り出すことが大切であり、声に出しても大丈夫という安心感を得ることで、全員が喋りたいという気持ちになっていくのだそうです。
今回はビジョンの継続について話をしました。
目標に向かっていくうちに、どこかで自分が信じられなくなったり、誰かが「そんなの無理じゃない」と思ったり、口に出したりすることもあるでしょう。そうなると一気に崩れてしまうこともあります。
目標設定だけでなく、普段の行動から承認し、継続していく環境づくりをしてみてはいかがでしょうか。