“目標”こそが
 進むべき道を照らす光となる

編集長のひとりごと

今号は「中学校総合体育大会の総括」と題して、現中学三年生の“最後”を特集させてもらった。

今年の三年生は、ジュニアアスリート浜松が初めて最初(新人戦地区大会)から追っかけてきた学年。
バックナンバーを読み返すと、さまざまな想いが駆け巡ってきた。新人戦の時からずっと勝ち続けてきたチームや、そのチームを最後の最後で倒したチーム、途中で挫折があったものの最後には持ち直し、“歓喜”の中で最後を迎えられたチーム、先輩から続く伝統を守ろうとしたが守れなかったチーム、全然勝てなかったものの、最後の最後に力を付け、思いも寄らぬ成果を挙げられたチーム…、本当に色々な物語を、子供たちの成長を見届けることができた。

これから(すでにだが)は、受験生として、新たな目標に向かって努力を続けることになる。

さて、私事だが、我が家にはふたりの高校生がいる。
息子は野球部に、娘はバレーボール部に入っている。
ともに“過去”には全国大会に出場経験のある部活なのだが、そのせいか、「息子さんトコの野球部に入りたいんだけど」とか、「娘さんトコの部活は大変なんでしょ」なんてことをよく聞かれる。親御さんからすればとても気になる所。近くに知っている人がいれば聞いてみたくなるのは当然。なので、できるだけ丁寧に答えているつもりでいる。

幸か不幸か、ウチの子たちは自分で行きたい高校を決めた。

その理由も明確に説明してくれたので、コチラが頭を悩ましたことはなかった。だが、今となっては「もう少ししっかりと考えてみてもよかったかな」と思うこともある。ウチの場合は同じ結果になったと思うが、ちょっとだけ「こうすればよかった」と思ったことを話したい。

まずは目標をハッキリさせること。

目標とは“高校の先”のことだ。大学に行きたいのか、就職したいのか、大学へは受験で行くのか、それとも推薦でいきたいのか。次に“高校生活”。レギュラーになれるかどうかはわからないが、全国大会に出場できるような所でやりたいのか、それとも楽しんでプレーしたいのか、はたまた自分で考えて取り組める所でやりたいのか。このふたつをよく考えるだけでも、高校の選択肢が絞られてくると思う。

例えば、「東京六大学で野球をやりたい」となれば、高校では勝てないかもしれないが進学校を選ぶべきだし、「推薦で大学に行きたい」となれば、大学とパイプを持つ私立高校の方がいいかもしれない。「就職したい」となれば、歴史のある公立高校や実業高校がいいだろう。「高校で部活は燃え尽きたい」となれば、全国大会出場経験があり、練習が厳しく、部員が多い所になるかもしれない。

要するに、全てを満たしてくれる所は極めて少ない。何を優先し、何を捨てるのかを明確にすることが“高校選び”なのだと思う。そのための“目標”といえよう。

注意したいのは、イメージだけで高校を決めてしまうこと。

特に部活で高校を選ぶ場合、できるだけ普段の練習を見ておきたい。
中学生との合同練習の時だけでは普段の様子がわからないからだ。「入ってみたら思っていたのと違っていた…」というのはもはやよく聞く話。

話は変わるが、“子供の高校”を自慢する親にも遭遇する。

大体が他の子と比べる。子供たちが選ぶ道はそれぞれ違う。

比べられる要素などどこにもないはずなのだが。

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