「飛込」での日本人初のオリンピック“金メダル”
が具体的な目標。
伊熊 扇李 とびうおジュニアダイビングクラブ
伊熊扇李くん(新津小学校6年生)は、小学生の全国大会『とびうお杯』の「飛板飛込」で大会連覇。さらに『JOCカップ(12~13歳の部)』では「飛板飛込」と「7.5m高飛込」の二種目で全国優勝。
いま最も将来を期待されている飛込選手と言っても過言ではないだろう。
飛込を始めたのは小学3年生の時。飛込選手だった両親の現役時代の映像を観て、「やってみたい」と思ったという。
初めの頃は飛込台が怖かったが、慣れ始めるとその競技の魅力に取り憑かれた。失敗することも多かったが、失敗した理由を考え、練習で実践することで競技力が大きく向上。
競技を始めてわずか3年で、同世代での全国トップに上り詰めた。
練習は週4回。平日は二時間半、週末は一日をプールで過ごす。
伊熊くんに飛込について、そして今後の目標について聞いた。
「とにかく飛込が面白いです。大会の雰囲気も楽しい。だからあまり緊張することはないです。結果のこともあまり意識しません。とにかく楽しんでプレーしています。目標は、“日本人初”となる飛込種目でのオリンピック金メダルです」
11月には、カナダのモントリオールで開催される大会「カモ」に出場予定。
これは、世界中の有望選手を集めて行われるもので、日本からはエリートアカデミーの選手と、小学生では“唯一”となる伊熊くんが招待された。
自分のプレーが世界で通用するかを推し量る格好の機会となる。
彼にとって「オリンピック金メダル」は夢ではなく、具体的な目標。世界の強豪ひしめく飛込種目で、世界の頂点を目指す。
その視線は東京の先へ。彼の成長は留まることを知らない。