今夏行われた『第52回全日本中学校陸上競技選手権大会』において、男子1500mで2位に輝いた中島壮琉くん(周南中3年)。10月17日から行われた『第56回U16陸上競技大会』にも静岡県の代表選手として男子1000mでの出場を果たすなど、将来を期待される国内屈指のランナーだ。

オリンピックでメダルを取りたい。

中島壮琉 袋井陸上

今夏行われた『第52回全日本中学校陸上競技選手権大会』において、男子1500mで2位に輝いた中島壮琉くん(周南中3年)。10月17日から行われた『第56回U16陸上競技大会』にも静岡県の代表選手として男子1000mでの出場を果たすなど、将来を期待される国内屈指のランナーだ。

幼稚園からスクールでサッカーをしていた彼が、陸上競技を始めたのは小学6年生の時。しずおか市町村対抗駅伝のポスターを見たことがきっかけだった。「学校の中では速い方だったので、もしかしたらチャンスがあるかもと思い、応募しました」と選考会に参加した。そこで見事に選手に選ばれ、人生初の駅伝大会を経験。中学では本格的に陸上に取り組むことを決めた。中学に上がると、市町村駅伝でコーチを務めていた西尾コーチの下で学ぶために袋井陸上に入った。学校の陸上競技部にも所属し、部活では柔軟やジョグなどコンディション調整に努め、クラブで本格的にトレーニングを重ねた。1年時は全国大会には届かなかったものの、東海大会で3位という好成績を収めた。2年生となった昨年の夏は、標準記録を突破し、全国大会に出場。「スピードには自信があったのですが、当たり前のように周りの選手もついてきて、全国のレベルの高さを痛感しました」と初の全国大会を振り返った。「来年こそは全国1位を取る」と決意し、トレーニングに励んだ。武器であるスピードに磨きをかけながら、課題として挙げたスタミナの強化を重点的に行った。

迎えた今年の夏。県大会で優勝し、標準記録を突破。全国大会への出場を決めると共に、3分58秒26で大会新記録を樹立した。その後の東海大会でも大会新記録で優勝を飾り、全国大会に挑んだ。2度目の全国大会。予選グループを1位で通過し、決勝に進出。決勝でも見事な走りを見せ、堂々の2位。名実ともに全国屈指のランナーへと成長した。

「まずは、中学で日本一になれなかったので、高校ではその目標を達成したい。なので、インターハイで優勝することが次の目標です。その後は、やはり箱根駅伝に出てみたいです。そして、最終的にはオリンピックでメダルを取れる選手になりたいです」と今後の目標を話してくれた。

「楽しみながらやることと、感謝の気持ちを忘れないことを自分の中で大切にしています」と話すように、選手として自分が多くの人に支えられていることを理解している。その上で自分のためだけでなく、支えてくれる人や応援してくれる人のために全力を尽くす。その謙虚さとひたむきさこそが彼の最大の魅力だろう。

彼の陸上人生はまだまだ続いていく。苦しいことや辛いこともあるだろう。それでも全てを楽しみながら、これからも軽やかに、前へ前へと進んでいく。


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