今回で48回目となった選抜少年野球大会『パルモグループ旗全遠州選抜少年野球大会』。三ヶ日フレンズと山名少年野球クラブが激突した決勝戦は、選抜大会とは思えない、ドラマチックなフィナーレとなった。
三ヶ日フレンズが逆転サヨナラ優勝。
パルモグループ旗第48回全遠州選抜少年野球大会
令和5年6月4日から開催された『パルモグループ旗全遠州選抜少年野球大会』。静岡県西部地区の各支部から選抜された32チームが集結し優勝を争った。
決勝まで勝ち上がったのは、浜名湖支部の三ヶ日フレンズ野球スポーツ少年団と、袋井支部の山名少年野球クラブ。三ヶ日フレンズは、初戦の加茂野球スポーツ少年団(菊川支部)を8対1で下すと、2回戦では浜松支部の浜松浅間スポーツ少年団に3対2で競り勝つ。3回戦では福田野球スポーツ少年団(福田支部)を打撃戦の末、7対5で下し決勝に駒を進めた。 一方の山名は、初戦で可美ストレングス(浜松支部)に対し3対1で競り勝つと、2回戦の原谷野球少年団(掛川支部)を13対0と一蹴。3回戦では浜北ブラザーズ(浜北支部)を6対1で下し、決勝進出を決めた。決勝戦はともに強力打線を持つチーム同士の対戦となった。
試合は山名の攻撃で「プレーボール」。フレンズ投手は二者連続三振と上々の立ち上がりを見せたが、ツーアウトからエラーで出たランナーが3塁へ進むと、レフト前ヒットで1点を失う。続く打者には三塁打を浴び2失点目。さらに2点を失い、0対4と大きくリードを奪われる。早く追いつきたいフレンズはその裏、1番、2番が連続で出塁すると、相手のミスに乗じて2点を返し、さらにノーアウト2塁、3塁と同点のチャンス。ここでスクイズを試みるが失敗。ダブルプレーとなり同点のチャンスを逃した。2回表の山名は、ワンアウトから三塁打で出塁すると、きっちりとスクイズを決め1点を追加し、2対5。試合の流れは大きく山名へと傾く。
3回表の山名は、先頭打者が振り逃げで出塁。四球と送りバントでワンアウト2塁、3塁のチャンスを作ると、エラーも重なり、ノーアウト満塁の大ピンチ。これ以上の失点を避けたいフレンズは前進守備をひく。山名の打者が放った打球は難しいゴロとなって三遊間へ転がるが、これをフレンズの遊撃手が好フィールディングを見せ、ホーム「アウト!」。後続も抑え、絶体絶命のピンチを無失点で切り抜けた。大騒ぎでベンチへ戻るフレンズナイン。その裏のフレンズの攻撃。先頭打者がライト前ヒットで出塁すると、タイムリー二塁打で1点を返す。さらに内野安打で1点、右中間への三塁打で1点など、フレンズ打線が爆発し、この回5点を挙げ、7対5と逆転に成功する。このままフレンズが押し切るかと思われたが、諦めない山名は4回表(時間により最終回)、先頭打者がライトオーバーの二塁打で出塁。続く打者のセンター前ヒットの間に1点を返すと、連打にスクイズを絡めてこの回5点を挙げ逆転に成功(7対10)。
後がなくなったフレンズはその裏、先頭打者が出塁すると、すぐさま盗塁。ここでレフトオーバー二塁打が飛び出し1点を返す。8対10。さらに四球と盗塁で2塁、3塁のチャンスを作ると、内野安打の間に3塁ランナーが生還し、9対10。さらに盗塁で再び2塁、3塁のチャンスを作ると、次の打者が放った打球はレフト前へ。3塁ランナーはゆっくりホームイン。さらに2塁ランナーは速度を落とすことなく3塁ベースを蹴りホームへ。返球よりもいち早くホームベースへ滑り込み逆転。11対10。県大会出場チーム同士の戦いは、三ヶ日フレンズの逆転サヨナラ勝ちという劇的な幕切れとなった。
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