三ヶ日決戦を
Jr.ファイターズが制す。
第43回
選抜少年野球三ヶ日大会
平成30年4月28日から30日までの3日間にわたって、『第43回選抜少年野球三ヶ日大会』が、三ヶ日運動場をメイン会場に開催された。大会には、さまざまな支部から選抜された32チームが参加し、トーナメント方式で優勝を争った。
準決勝に進出したのは、三ヶ日ジュニアファイターズ野球スポーツ少年団(浜名湖支部)と浜名ヤンキース(浜北支部)、三ヶ日フレンズ野球スポーツ少年団(浜名湖支部)、小笠東イーグルス少年団(菊川支部)の4チーム。準決勝第一試合は、ジュニアファイターズが11対2でヤンキースを下し決勝進出。
準決勝第二試合は、フレンズが小笠東を11対0で下し決勝へと駒を進めた。
決勝戦のカードは、三ヶ日ジュニアファイターズと三ヶ日フレンズ。
大会史上初と思われる“三ヶ日決戦”となった。
『しずぎんカップ』で県大会出場のジュニアファイターズに対し、フレンズは『全日本学童』で県大会出場。今大会だけで見ると、ジュニアファイターズは50得点で失点は8、フレンズは71得点で失点は2と、ともに圧倒的な強さを見せつけての勝ち上がりとなった。
両チームとも準決勝でエースが登板しているため、決勝戦は2番手投手が先発した。
試合は、ジュニアファイターズの攻撃で「プレイボール」。
ワンアウトからヒットで出塁したものの、後続が倒れ無得点で初回の攻撃を終える。一方のフレンズは、ワンアウトから2番の俊足キャプテンがセーフティーバントで出塁すると、盗塁で2塁へ、内野ゴロの間に3塁へ進み、ワイルドピッチで「ホームイン」。
フレンズが足で1点を先制した。
2回はお互い三者凡退。3回表、ジュニアファイターズは先頭打者がヒットで出塁するも、盗塁失敗でチャンスの目を潰す。その裏のフレンズは、ワンアウトから四球で出塁すると盗塁を試みるが、キャッチャーから2塁へ矢のようなボールが送られ「タッチアウト」。
両チームの好守が光る、決勝戦に相応しい好ゲームとなった。
しかし4回、試合は大きく動く。
ジュニアファイターズは、先頭打者が四球を選ぶとすかさず盗塁。内野ゴロの間に3塁に進むと、センター前ヒットで同点に追いついた。
これに気落ちしたのか、フレンズはエラーが重なり、ツーアウト満塁のピンチ。次の打者を内野ゴロに打ち取ったが、ファーストへの送球がずれ「セーフ」。勝ち越しを許すと、その後はホームランなどで、ジュニアファイターズが7点を奪い大逆転、7対1となった。
大会初優勝に燃えるフレンズは5回裏、先頭打者がヒットで出塁すると、四球などでワンアウト満塁のチャンスを作り出す。変わったピッチャーも攻め立て、この回4点を挙げ、7対5と2点差まで詰め寄った。
しかし6回表、ジュニアファイターズにツーランホームランが飛び出し2点を追加しダメ押し。
9対5となり、ジュニアファイターズが勝利に大きく近づいた。
最終回裏のフレンズの攻撃もツーアウトランナーなし。このまま試合が終わるかと思われたが、フレンズが粘りを見せる。連続ヒットで2塁、3塁のチャンスを作ると、ここでタイムリーヒットが飛び出し二者が生還。9対7と、2点差まで詰め寄った。
しかし最後の打者の打球はショート正面のゴロとなり、「ゲームセット」。
近年稀に見る好ゲームとなった決勝戦は、9対7でジュニアファイターズがフレンズを下し、大会最多記録を更新する9度目の優勝を果たした。
県大会を懸けた支部予選はあと3回。同支部の両チームの戦いから目が離せない。