空手文化を根付かせ武道を盛り上げたい。
第33回杉浦錬成空手道競技大会
平成31年3月21日に浜松アリーナで行われた『第33回杉浦錬成空手道競技大会』。この大会は、静岡県内外の25の道場から選手が集まり、幼稚園児から一般まで総勢800名を越える選手たちが一堂に会し、互いの技を競う。大会は、型と組手の部門に分かれ、組手は、ノンコンタクトで行われる。それぞれ学年と性別でカテゴリーを分けて行い、全てのカテゴリーで表彰があることもあって、選手たちのモチベーションも高く、大会は大いに盛り上がった。
浜松からは、主催者となる杉浦錬成塾が参加。普段対戦することない選手たちと拳を交えるとあって、多くの選手たちが緊張した面持ちで大会に臨んでいた。
主催者である同道場の代表を務める杉浦さんは、大会についてこう話す。「空手が習い事のひとつとして広まったことで、多くの子供たちが空手を経験してくれています。ただ、あくまでも習い事。成長していく中で、なかなか続けてもらえないというのが今の課題です。東京オリンピックから正式種目にもなり、これからはもっと空手を競技として根付かせていきたい。この大会も今年で33回目になります。こういった大会を通して子供たちが他地区の選手から刺激を受け、新しいコミュニティを作り、成長していってくれたらと思っています。そういった子を少しでも多く育て、武道を盛り上げていきたいですね」
小学生の時に空手を習っていても、中学に空手部のある学校は一握り。部活と習い事の両立は難しく、部活に専念する生徒がほとんどだ。もちろん、中学で空手を続ける子もいる。藤井聡瑠くん(開誠館中1年)、伊藤希咲さん(常葉大菊川中1年)、高橋華蓮さん(修学舎中1年)の3人は、空手を続けるため、空手部のある中学校へ進学。今後は、今まで以上の成績を残せるよう、それぞれの学校での活躍を誓った。
この大会は学年ごとのカテゴリーのため、同じ学年でも対格に差が出る。それでも、選手たちは恐れることなく立ち向かい、自分の出せる限りの力を出し、闘う姿勢を存分に見せた。今回は結果が伴わなかったかもしれない。だが、その立ち向かっていく心の強さは、これからの人生を明るく照らし続ける。
競技の先にある真の強さ。彼らの未来は光に包まれている。
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