みんなで作り上げた聖隷祭
聖隷クリストファー中・高等学校
予告していた通り、今回は6月7日・8日に行われた本校文化祭「聖隷祭」についてご紹介します。7日は、校内発表日、8日は校外のお客様にも来ていただく、校外発表日でした。公立中学校ではなかなか体験できない、中高一貫校ならではの文化祭の様子をお伝えします。
例年、中学1年生は、「キリスト教について」、2年生は、聖隷の様々な施設について調べる「聖隷探検隊」のまとめを発表し、3年生は、高校生のように自由テーマでクラス展を企画します。中学1年生は、人生初めての文化祭のため、先輩達からもアドバイスをもらいながら、探り探りでクラス展を準備していきます。中学2年生、3年生は経験があり、また前年までの高校生を含む先輩達のクラス展を見ているので、非常に手の込んだ装飾にチャレンジしました。
1Aは、生徒1人1人がイエス・キリストのエピソードについて1枚ずつ模造紙作品を仕上げ、展示と説明を行いました。絵を入れたり、立体文字を組み入れたり、クイズを入れてみたりと、それぞれ考え、工夫したことが分かる作品ができました。1Bもまた、テーマはキリストの一生ですが、教室内を暗くし、更に迷路にした上で、懐中電灯で照らしながら展示を見る、という新しい形のクラス展を作り上げました。所々でサプライズもあったようです。2Aもまた、迷路を作り、ゲームをしながら調べ学習の発表をしました。2Bは、花が散る「雅な」看板を作り、教室内も数々の絵で飾りながらの発表となりました。3Aが選んだテーマは、「不思議の国のアリス」。アリスの世界に出てくるものをそこかしこに配置した迷路を完成させました。3Bは、これまで中学生がチャレンジしなかった、「トロッコ」を作成。「インディー・ジョーンズ」をテーマにして、木材でスロープとトロッコを作りました。
毎年、非常に短い期間で準備をしますが、限られた時間の中で、生徒たちが意見を出し合い、得意なことを生かしてクラス展を完成させていきました。きちんと準備に当てられるのはほんの数日、という中で、企画をし、ダンボールなどの材料を調達し、調べ学習を完成させ、教室のレイアウトをし…。生徒たちにとって、楽しい期間でもありますが、集中して、そして他の子達とも協力をしなくてはならない期間です。クラス展は、準備ができればそれでおしまい、というわけではありません。多くのお客様にクラスに入っていただき、さらに、楽しんでいただけるように、チェックポイントやクイズを設置したり、クジを作ったりといった工夫をしたり、説明も、1人1人が十分にできるようにセリフを考え、練習をしたりということも、各クラスで行われていました。
クラスによっては、「完成していない」状態で迎えた、7日の校内発表日。普段は各クラスで礼拝を守っていますが、7日の朝は、でき上がったばかりの「クラスTシャツ」を着て、体育館に集まっての礼拝でした。クラスごとに違う色のクラスTシャツ。色があふれる様子は、毎年のことながら壮観です。クラス展とともに、クラスTシャツも、各クラスの「色」が出るところ。「なるほどね」といったアイディアがたくさん詰まったTシャツが、今年も出揃いました。人生初のクラスTシャツを手にした、中学1年生達。ずらっと展示された各クラスのTシャツを見て、「ほしいTシャツがいっぱいある!売らないの?」とかわいい事を言っていました。でも、その気持ちも分かるくらい、本当に良いデザインのTシャツが今年もでき上がっていました。
全校での礼拝と、諸注意の後、いよいよ聖隷祭の「オープニング」です。今回最初に舞台に立ったのは和太鼓部。ゆっくり始まり、段々激しくなっていく太鼓の音と振動、その振動に、全校が圧倒されました。少林寺拳法部の演武、ダンス部のパフォーマンス、蛍光塗料も用いた書道部の大字パフォーマンス、軽音楽部の演奏、そして吹奏楽部の演奏と、日頃の各部での練習の成果が堂々と発表されました。
各部の発表とともに、毎年生徒たちを沸かせるのが、「クラス展CM」。全クラスが発表するわけではないのですが、所々で大きな笑いや拍手が今年も起きていました。CMでは、普段は見せない先生方の面白い「演技」も見どころの1つです。
オープニングが終わると、校内発表のスタートです。中学1年生も、先輩達の姿をまねて、一生懸命呼び込みをしたり、作品の説明をしたりしていました。100人を越える方がクラス展に足を運んでくれた、と1Aの生徒も1Bの生徒もとても喜んでいました。7日の校内発表では、実際にお客様にクラス展を見ていただくことで、改めて「ここをこうしたらいいのではないか」というアイディアも生まれていました。それらを7日の放課後に修正し、付け加え、8日の校外発表日を迎えました。8日の校外発表日には、例年通り、全校生徒の3倍近くの来場者があり、中学生のクラス展にも多くの方が足を運んでくださいました。生徒たちにお言葉をかけてくださるお客様も多く、生徒たちの励みになったようです。
年々、中学生が作るクラス展もレベルが上がってきており、毎年生徒たちの頑張りに驚かされます。高校生のクラス展にも負けない(もしかしたら勝ってるかも?)クラス展で、今年も多くのお客様に見ていただくことができました。生徒たちは、もう来年の聖隷祭には何をしようか、と考え始めているようです。クラス替えをして、クラスのメンバーは変わりますが、きっとまた今年よりもすごいクラス展を作り出してくれることでしょう。