将来を見据えた行事の中で、子供たちは成長する

聖隷クリストファー中・高等学校

聖隷クリストファー中・高等学校

今回は、中学の学年単位で行われる行事について、ご紹介します。

聖隷クリストファー中・高等学校まず、中学1年生。入学式を終えて何週間か登校した頃、「オリエンテーション合宿」があります。ここ数年は「かわな野外センター」で1泊2日の日程で行っています。オリエンテーリングや沢登りなど、かわなならではのアクティビティーを通して、クラスや学年のまとまりを強化すると共に、夜は家庭学習の習慣を付けるべく、全員でそろって集中して机に向かいます。本校の誇りの1つは、各生徒の学習時間の長さ。小学生の間は自分から机に向かう習慣がなかった生徒も、毎日の課題に取り組むうち、毎日2時間程度は家庭学習が出来るようになります。自主学習内容も、課題だけにとどまらず、興味の広がりに伴い、本当の「自分の勉強」へとつながっていきます。

中学1年生では、静岡県美術館での芸術鑑賞や楽器博物館での研修、そして聖隷諸施設を訪問する「聖隷探検隊」も行われます。

中学2年生での大きな行事は、「AHI研修」と、「企業見学」です。

聖隷クリストファー中・高等学校「AHI研修」は、アジア保健研修所(AHI)のスタッフの方を講師としてお迎えし、三ケ日青年の家にて1泊2日の日程で行います。「アジア保健研修所(Asian Health Institute 通称=AHI)は、1980年から愛知県日進市で、アジア各地の村々で人びとの健康を守るために活動する現地の保健ワーカーを育成しているNGOです(HP参照)」。AHI研修では、主に、「本当に人を助けるにはどうしたらいいのか」についてアクティビティを通して、たくさん話し合い、考えをまとめていきます。また、スタッフの皆さんにインタビューをし、様々な価値観や海外での生活、他国の状態についてなど、多くの新しい発見をする機会もあります。私達が日頃「当たり前」だと思っていることが、他国ではとても贅沢だということ(病気をしてもすぐに病院に行ける、薬が手に入るなど)に気づくと共に、感謝も生まれる研修です。

聖隷クリストファー中・高等学校「企業見学」は、浜松市内の企業に訪問し、新人研修で行われていることの一部を体験したり、その企業の製品やサービスについて学んだりする機会です。企業見学をきっかけにし、地域の産業や今後の発展、自らの将来の進路についても考えるようになります。

 

 

 

中学3年生の行事としては、「大学見学」と「ニュージーランド研修」があります。

聖隷クリストファー中・高等学校「大学見学」は、近年は本校から見える聖隷クリストファー大学に伺っています。大学とはどんなところなのか、というお話を聞き、グループに分かれて看護・リハビリ・社会福祉の各学部の授業を見学させていただきます。それぞれの学部には最先端の機器も整備されており、生徒達からも歓声が上がります。また、生徒達は、大学内のカフェテリア(学生食堂)でのお昼ごはんもとても楽しみにしています。中・高一貫校の大きなメリットは、早い時期から高校卒業後の進路について考え、準備が出来るところです。中学3年生というと、2学期以降は部活も引退し、高校入試準備一色といった様子になりますが、高校受験をしない中・高一貫校では、部活動も継続し、学習も中学範囲に加えて高校範囲へと進めることが出来ます。聖隷クリストファー大学は、生徒にとっては身近な大学。もちろん、看護・介護・医療・教育を目標にしている生徒ばかりではありませんが、大学見学をきっかけに、また改めて各自、将来の自分像を思い描き、高校卒業後の進路について考えます。中学在学中に大学について、将来について考えたり、調べたりするこの大学見学の機会は、高校進学後すぐに迫られる高校2年生以降の文系・理系の選択にも生かされます。

聖隷クリストファー中・高等学校生徒達がもっとも楽しみにしているのが、中学3年の11月に実施されるニュージーランド研修です。8泊9日のうち、7泊をホームステイするこのプログラムのために、中学3年間を通して様々な準備をしていきます。アジア学院との交流会を含む、海外からのお客様との交流会も、ニュージーランド研修中には、その交流会の経験が大いに生かされます。また、中学3年生の夏には、1日半のEnglish Campも校内で実施しています。ネイティブの先生方をお招きし、海外研修中の各シチュエーションを想定した英会話を、体全体を使って練習し、身につけていきます。今年度も、ホームステイでのやり取りや、手紙の書き方などを楽しく学ぶことができました。英会話力強化のために、昨年度は試験的に中学3年生にのみ導入していた、1対1のオンライン英会話レッスンも、今年度からは中学2年生、中学3年生、そして英数科1年生に年間20回の予定で導入しています。

ニュージーランド研修では、オークランドから車で4時間ほどのタウランガ、という美しい町に滞在します。毎年受け入れてくださる現地校では、授業を一緒に受けたり、体育大会でリレー対決をしたりします。また、学校所有のアスレチック施設にて、充実した野外活動も体験させていただきます。ニュージーランドでの生活や学校生活は、日本のものとは大きく違う部分が多く、生徒達も最初は多くのカルチャーショックを受けますが、すぐに慣れ、帰国が近づくと「帰りたくない」と言う声がたくさん聞かれるようになります。中学3年生にとって、親元を離れて、しかも海外で過ごす1週間は、多くの感動と吸収の時となり、その後の学びにも大きな影響を与えます。生徒達は一人ひとり、それぞれたくましくなって、帰国します。

今回は、各学年で行う行事についてご紹介しました。ご紹介したとおり、各学年とも宿泊を伴う行事を入れています。それぞれの学年・段階で必要な学びを、行事やそれに伴う事前・事後学習を通し、身につけていきます。

次回は、本校在校生からの、「受験生へのメッセージ」をご紹介します。

聖隷クリストファー中・高等学校

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