浜松から世界へ。偉大な先輩を追う。
浜松スピードスケートクラブ
ウィンタースポーツと言えば、北海道や東北、北信越など、豪雪地域で行われているイメージが強い。温暖な気候な静岡県、特に西部地区は雪も滅多に降らず、ウィンタースポーツが盛んな地域とは言い難いだろう。そんな地域の中に県内唯一のスピードスケートクラブがあることをご存じだろうか。それが『浜松スピードスケートクラブ』だ。浜松スポーツセンターを拠点に、半世紀に渡り活動している伝統あるクラブ。バンクーバー、ソチ、平昌と3大会連続でオリンピック出場を果たした伊藤亜由子さんや、ソチ五輪に出場した清水小百合さんといったオリンピック選手を輩出し、その偉大な先輩たちの背中を追いかけ、現在は小学5年生から高校2年生までの6名が在籍している。
夏季はスケートリンクが使えないため、陸上での筋力トレーニングで持久力と瞬発力を鍛え、冬季にリンクの上でその力をスピードに変える技術を身につける。通年でリンクが使える地域に比べれば決して恵まれた環境ではないが、今年も全国大会出場選手を輩出。
静岡県の代表としてショートトラックで国体に出場する矢崎結美子さん(積志中3年)は、「初めての国体なので、自分よりレベルの高い選手ばかりですが、ベストを尽くしたいです」と話し、全国大会に出場する阿部太翼くん(豊橋南陽中3年)は、「自己ベストを出して、最高の滑りをしたい」と話した。卒業後も、二人とも越境進学ではなく近くの高校に通いながら、クラブでトレーニングに励むという。
同クラブでは、スケートをやってみたいと思っている子供たちに向けて、無料体験も受け付けている。初心者でも丁寧に教え、一年後にはレースに出られるくらいに成長できる。阿部くんも3年で全国大会出場を果たした。また、スピードスケートの高木美保選手はサッカーを、野球の根尾昴選手は、アルペンスキーをやっており、冬季と夏季で別の競技をしながら身体能力を鍛えてきた。持久力や瞬発力など脚力の強化にもうってつけの競技。一度体験してみてはいかがだろうか。
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