県大会優勝3回の浜北支部が躍動
第19回西部地区少年野球オールスター大会
平成27年11月29日と12月5日の二日間にわたって、城山球場をメイン会場に、『第19回西部地区少年野球オールスター大会』が開催された。
オールスター大会は、静岡県西部地区の11支部が6年生22人を選抜し優勝を争う大会。一日目は3チーム4ブロックで総当たりのリーグ戦が行われ、各ブロックの1位のチームが、二日目に行われる決勝トーナメントへ進む。
この大会では、投手の投球回数が一日3イニングと決められているほか、登録メンバー22人全てが試合に出場しなければならない。まさに支部の代表選手による“総力戦”。支部の誇りを懸けて熱戦が繰り広げられた。
浜松エリアからは、浜北支部が決勝トーナメントへ進出した。今年の浜北支部の活躍はモノ凄かった。5月に行われた『しずぎんカップ』では、赤佐ヤングスが圧倒的な力を見せつけ県大会優勝。赤佐ヤングスは6月の『マクドナルドTM』でも優勝を果たし、県大会連覇。そのまま“全国3位”まで駆け上がった。
7月の『JA共済TM』には浜名ヤンキースが浜北支部の代表として県大会出場すると危なげなく勝ち上がり、そのまま優勝を果たした。年に5大会ある県大会のうち、3大会で浜北支部の代表が優勝するという快挙を達成。「浜北を制するモノが県を制す」と言っても過言ではない一年だった。
浜北支部の準決勝の相手は菊川支部。
2回に先制点を奪うと、その後も打線が繋がり得点を重ねる。4回には大量6点を奪うと、その後も打線が爆発し、18対2で菊川支部を退け決勝進出。“優勝候補”の名に相応しい爆勝だった。
決勝戦の相手は袋井支部。
先攻の浜北支部は、先頭打者がレフトの頭を悠々と越えるホームランで先制。2回に同点に追いつかれたものの、4回に長打を足掛かりに勝ち越しに成功。袋井は足を絡めた攻撃で食い下がる。2対2で迎えた5回表、相手のエラーからチャンスを作ると、2点を奪い勝ち越しに成功。6回にはお互いが1点ずつを取り合い、5対3と浜北が2点をリードした状態で終盤へ。
このオールスター大会の決勝トーナメントは9イニング制。時間の経過とともに、球場内に吹き荒れる風が強さを増していった。浜北が無得点で終わった7回裏。袋井の打線が爆発する。四球で出たランナーが足を使ってピッチャーを揺さぶると、ライトゴロの間に1点を返す。その後満塁とチャンスを広げると、打ち取った打球はファーストの後方へフラフラと上がる。強風に煽られた打球が背走するファーストのミットをかすめフェアーゾーンに落ちる。同点。その後は強風でリズムを崩したピッチャーが制球を乱し、袋井がこの回、大量8点を挙げ逆転。なんとか追いつきたい浜北だが、袋井の剛腕ピッチャーを捕らえることができず、6点差で最終回へ。最終回の浜北の攻撃は、四球を選んだランナーが足でかき回し、なんとか1点をもぎ取るものの、後続が倒れゲームセット。6対11で敗れた浜北支部は準優勝に終わった。
この日の試合には敗れた浜北支部だったが、選手たちの表情は実に晴れやか。試合に負けた悔しさよりも、県内きっての“激戦区”浜北支部で凌ぎを削ったライバルたちと一緒にプレーできた喜びに満ちあふれていた。
今年一年、静岡県の少年野球の中心に居続けた浜北支部に賛辞を送りたい。