浜名高校サッカー部のOBが立ち上げた『フットボールスクール浜名』。昨年の半年間をプレオープンとし、今年から本格的に始動。地域の子供たちのために始まったスクールを紹介する。
浜名高校OBによるサッカー教室。
フットボールスクール浜名
全国高校総体で2度の全国制覇を果たし、これまでに幾度となく全国の舞台で名を轟かせてきた浜名高校。プロ選手も数多く排出してきた県内屈指のサッカーの名門校だ。そこで青春時代を過ごしたOBたちが昨年より開講したのが、フットボールスクール浜名。浜名高校に隣接する小林グラウンドで月に1回程度、小学6年生を対象にサッカー教室を開催している。
昨年、半年間を使ってプレオープンし、25名の小学生が参加した。今年は、浜名校だけでなく、磐田校もスタートし、合計で48名が集まった。代表を務める野末さんはスクールを立ち上げた目的について、「僕たちが小さい頃は、当たり前のように仲間で集まってサッカーをしたり、思い切り体を動かすことができました。ですが、今は仲間と集まってボールを蹴るにしても場所がない。また、何をするにもお金がかかる。もっとサッカーがしたいという子たちが集まって安価でサッカーができる環境を作りたかったんです」と話した。また、地域に対する恩返しの一面もあるという。「僕たちの時代は、少年団のコーチや学校の先生などがほぼ無償でサッカーの指導をしてくれました。そういった大人たちがいたからサッカーに熱中できたので、それを大人になった今、子供たちに還元して地域の役に立ちたいと思っています。その想いが、ここで育った子たちに受け継がれていってくれれば、なお嬉しいです」と野末さんは続けた。
同スクールの指導方針は、サッカーをより理解すること。ビルドアップから中盤の繋ぎ、アタッキングサードでの仕掛け、フィニッシュなど、シンプルだが、サッカーに必要な要素を指導。個々のスキルアップではなく、試合の中で自分がどう動くのか、何が求められているのかを知ることで、自分の武器を再確認し、課題を明確にする。5、6人に対して1人スタッフがついているので、個々の課題に向き合った指導ができることも特徴のひとつだ。また、同系列の浜名ジュニアユースの選手たちとの合同練習もあり、定期的に練習試合をすることで、中学のレベルを知れることも小学生にとっては大きなメリット。実際、ジュニアユースに入りたいからとスクールに通い始めた選手も少なくない。一年間スクールに通ってきた長野成那くん(リュウチFC10)は、「ミスの改善方法を具体的に教えてくれるところが良いです。ここに通うようになって周りを見ることの大切さを学びました」と話し、足立優斗くん(浜北キッカーズFC)は、「コーチがスゴく褒めてくれるので、やっていて楽しいです。自分もそういった声掛けができるようになりました」と話した。
2月と3月に1回ずつ、来年度の小学6年生(現小学5年生)を対象に体験会が実施される。興味のある人は、一度体験してみてはどうだろうか。
※体験会についての詳細は【フットボールスクール浜名 @hamanass2019】インスタグラムにて。