1年間の学びのまとめ

聖隷クリストファー中・高等学校

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聖隷クリストファー中・高等学校早いもので、もう学年末。1年間のまとめをする時期となりました。本校では、毎年2月に各教科の発表を全校に披露する「学習発表会」を開催しています。今年度も2月21日に保護者の皆様にもお集まりいただき、2019年度学習発表会を行いました。

学習発表会のために縦割りで練習してきた讃美歌合唱(讃美歌393番は、本校の校歌でもあります)に始まった今年度の学習発表会。今年度も充実した内容となりました。1年生は「私が尊敬する人」、2年生は「私の将来の夢」、3年生は「自由研究」をテーマに発表をしました。各学年とも、生徒全員が英作文をし、各授業で発表会をした上で代表が選ばれ、学習発表会での発表となりました。

聖隷クリストファー中・高等学校1年生は、まだまだ英語の知識は少ないものの、自分が興味のある人について一生懸命調べ、また英作文し、発表練習をして当日に臨んでくれました。タブレットを用いて画像等をスクリーンに映し、最下級生ながら堂々とした発表ができました。1年生は、学年代表スピーチに加えて、今年度から開設されたSCALE(入学時に英語検定3級以上を取得している生徒対象の少人数英語授業プログラム)の生徒達による発表もありました。SCALEの発表テーマは「言葉によるトラブル・勘違い」で、4人それぞれが自分の体験を交えながら楽しい発表をしてくれました。

聖隷クリストファー中・高等学校2年生は、昨今の増税や税金の無駄遣いを受けて「国税局で働いて、税金を有効に使い、みんなに住みよい社会を作りたい」、「皮膚科医として、苦しむ人たちを助けたい」といった熱い想いを発表してくれました。スピーチの和訳を画像に加え、更に様々な工夫をして聞く人がわかりやすい発表を心がけている印象でした。

 

 

聖隷クリストファー中・高等学校3年生は、各自が面白いと思ったことを調べてまとめ、英語で発表をしました。ディズニーランドについて調べた人、ハーゲンダッツアイスクリームの戦略について調べた人、K-popについて調べた人など、各自個性的な発表となりました。3年生の発表は、英作文の質の高さや発音の良さだけでなく、内容も聞いている側にも多くの発見があり非常に素晴らしいものでした。

中学3年生の発表で、他学年の生徒が毎年楽しみにしているのが、「数学の自由研究」です。数学の授業内で、数学に関することを各自で調べてまとめ、発表した中から、代表者2名が学習発表会で全体に発表をします。今回は、「偏差値」と「数学と蜂」について調べた2名の生徒が発表してくれました。学校に通っていると、「偏差値」はよく話題に上るものですが、では偏差値とはいったい何なのか、そして、どのように算出するものなのか、ふと考えるとわからないことばかり。そこで、調べてみた、ということです。蜂については、なぜ蜂の巣が6角形なのかについて、「作るときの効率」「確保できる面積」「強度」について、数学を用いて考えていくとともに、身の回りにある蜂の巣の構造を生かしたもの(はにかむ構造)についても紹介してくれました。パワーポイントも非常に整理され、聞いている側にわかりやすく、また数学に興味を持てるような発表をそれぞれしてくれました。

聖隷クリストファー中・高等学校各学年の代表者1名ずつが発表する理科や社会の自由研究発表も年々レベルが高くなっているのを感じます。理科の発表では、動画も取り入れてより、相手に伝わりやすく、また驚きを誘う工夫をしている生徒も見られました。社会では、ダム建設について、「みなさん、日本全国にダムがいくつあるか、ご存じでしょうか?」から始まり、メリットやデメリット、歴史的背景など非常に多角的な情報をきちんと集め、整理して発表してくれた生徒がいました。みなさん、日本にいくつダムがあるか、ご存じですか?是非、調べてみてください。

聖隷クリストファー中・高等学校各学年が全員で協力して作り上げる発表が、国語の発表です。1年生は「竹取物語」の抜粋の群読、2年生は「平家物語」の群読発表でした。1年生は緊張しながら、初々しい発表を披露しました。途中で自分のセリフを忘れてしまう生徒を周りがこっそりサポートする様子もあり、ほほえましい発表でした。2年生の「平家物語」は、那須与一が的を射て、そして平家側の幼い皇子が祖母とともに身を投げる、ドラマティックなシーンを群読しました。A組とB組とで源氏と平家に分かれ、色違いのハチマキをして発表に臨みました。
学習発表会の大トリは、いつも3年生の学年発表です。今年は、連歌の発表をしてくれました。中学3年間を振り返り、二人以上の人が、和歌の、上(かみ)の句と下(しも)の句とを互いによみ合いました。全員が句を発表後…実は、それぞれの句の一番最初を続けると、メッセージ完成。今年は、続けて、合唱の披露もしてくれました。

学習発表会後、生徒全員にはそれぞれの発表の評価や自分自身の振り返りをしてもらっています。「とにかく3年生の発表がすごかった」「来年は自分ももっといい発表をしたい」「次は自分が代表になれるように、研究課題を工夫したい」など、今後の学びの目標が生徒達は持てたようです。

これから、今まで以上に、「発信力」「相手にわかりやすく伝える力」が必要になります。学習発表会に限らず、生徒達にはアウトプットの機会を今後も多く持ち、そこからまた多くを学んでほしいと思います。

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