開成中学校が
県大会出場決定。
平成29年度
浜松中学野球秋季大会
平成29年11月12日(日)から始まった『平成29年度浜松中学野球秋季大会』。この大会は、来春行われる『静岡県中学選抜野球大会(SBS杯)』の予選も兼ねており、上位4チームが県大会へ出場する。
初生地区では、北星中学校が初戦の蜆塚中学校に快勝(8対0)したものの、2回戦で開成中学校に敗戦(0対7)。三方原中学校は2回戦で入野中学校に1対7で敗れ、大会を去った。そんな中、快進撃を見せたのが開成中。2回戦で対戦した北星中をコールド(7対0)で退けると、3回戦の積志中学校との対戦は1対0と接戦をモノにし、ベスト8へと進出した。
県大会出場が懸かるブロック決勝。開成中の相手は天竜中学校。2回戦、3回戦と打線が好調。6対4(対北浜中)、9対4(対細江中)と打ち勝ってきた。開成中は今大会無失点。投手力と手堅い守備が持ち味。タイプが異なる両チームの対戦となった。
試合は、天竜中の攻撃で「プレイボール」。先頭打者をレフトフライに打ち取ると、その後も危なげなく抑え、三者凡退。良いリズムで攻撃を迎える。開成中は先頭打者がライトへ強烈なライナー。捕球されるかと思ったが、前日の雨の影響で滑りやすくなったグランドに足を取られライトが後逸。この間に打者走者は3塁へ到達。いきなりビッグチャンスが訪れた。続くバッターはレフトへクリーンヒットを放ち、開成中が1点を先制した。2回表の天竜中の攻撃は4番から。直球を捉えると、センターの頭上を越えるツーベースヒット。その後、四球と盗塁などでピンチが広がり、センター前ヒットで同点。なおもピンチが続いたが、開成中エースが踏ん張り、最小失点で切り抜ける。2回裏、3回表はお互い三者凡退。3回裏にはツーアウトからエラーのランナーが出るものの無得点。4回表はワンアウトからヒットを許すも後続を抑え無失点。その裏の開成中は、ワンアウトからツーベースヒットでチャンスを作り出すも、回を追うごとに調子を上げる天竜中エースから得点を奪うことができない。5回が終わって1対1。ここまでのヒット数はお互いに3本ずつ。両エースの好投が目立つ。
同点のまま試合は終盤へ。6回表の天竜中の攻撃を、外野の好守もあり、三者凡退で切り抜けるとその裏、遂に均衡が破れる。この回の開成中の先頭打者は、“県内屈指”のスラッガー。天竜中エースのストレートを捉えると、高々と舞い上がった打球はライトの遥か頭上へ。みんなが見上げた打球は、浜松第二球場の高いフェンスを越え、茂みへと突き刺さる超特大のホームラン。噂に違わぬ実力を見せつけたこのホームランで、流れは開成中へ。次の打者が死球で出塁すると、エラーと内野ゴロの間に1点を追加し、3対1と2点を勝ち越し。最終回に入っても開成中エースの球威が衰えることはなく、先頭打者をファーストフライ、次の打者を三振、そして最後は、センターに抜けようかという当たりをセカンドがファインプレーを魅せ、「ゲームセット」。開成中が劇的勝利で県大会出場を決めた。
エースのスピンの効いたストレートを中心とした投球、手堅い守備の内野陣と守備範囲の広い外野陣、そして捕手を務める3番打者のバッティングは、球場に詰めかけた観客を魅了した。
これで開成中は、来春行われる県大会出場枠を獲得。開成中野球部の挑戦は続く。